バリ島中部、密林に囲まれたティルタ・ウンプル寺院は、10世紀ごろの創建でバリ島の中でも歴史あるお寺。ティルタ・ウンプルは『聖なる泉』を意味し、湧き出る泉は地元の人に長い間大切にされてきました。
また、この寺院は沐浴場が有名で、地元の方に混じって観光客も沐浴が体験できる珍しいスポットでもあります。それでは、バリの中でも珍しい沐浴のできるティルタ・ウンプル寺院をご紹介します。
神聖なるお寺の入り口
・参道
お寺の門の前のエリアには、境内へと続く参道が伸びています。参道の両脇には、木々や像が立ち並び公園のような雰囲気に。
お寺の中心となるエリアはまだ先ですが、緑あふれる空間がお寺へと誘うような演出が印象的です。
・ガジュマルの木
バリのお寺の境内では、大きなガジュマルの木が植わっていることも珍しくありません。ヒンドゥー教では、ガジュマルの木は聖木として崇められており、パワースポットとしてお願い事をする人も多くいるためです。
ティルタ・ウンプル寺院にも門前にガジュマルの木があり、木の前にはお供え物が並べられていることも。お供え物の多さでどのくらいたくさんの方に愛されているかが分かります。
・割れ門
バリ寺院の象徴である割れ門もひと際美しく、両脇の門に施されている彫刻や模様がとても鮮やかに保たれて、見ごたえたっぷり。写真撮影をする観光客も多くいます。
沐浴体験ができるお寺の境内
・沐浴場
割れ門からお寺内部に入ると、一気に空気感が変わります。目の前には20mほどの長さのある沐浴場。地元のヒンドゥー教徒や観光客が入り乱れ、列をなして沐浴を行っている光景は圧巻ですね。
この沐浴場こそが、ティルタ・ウンプル寺院最大の特徴で他の寺院との違い。これほどの大きさの沐浴場を備えている寺院はほとんどなく、沐浴体験ができる環境は非日常で特別な体験ができます。
沐浴を体験したい場合は、着替えの持参が必要です。またロッカーはあるものの、仕切られた更衣室はないのでご注意ください。
・ため池
小さな割れ門を通り抜けると、先ほどまで木々に囲まれていた景色から一変して一気に開けた空間に。急に視界が開けるので、とても気持ちがいいですよ。
そして、正面には25mプールほどもある大きな池。たくさんの鯉が悠々と泳いでいる姿を見ることができます。この池の水も、聖なる泉から湧き出たもの。
また日本の観光地と似ていますが、売店で販売している餌での餌付け体験も面白く、地元の方や観光客にとても人気です。
最奥に位置する寺院名の由来となる聖なる泉
バリヒンドゥーの信仰対象である、アグン山を表現した巨大な割れ門を通りお寺の最奥部へ。目の前に本殿らしき建物が見えてきます。
・本殿
ティルタ・ウンプル寺院の最奥に位置するのが、もっとも重要な場所である本殿。神様を祀る社は豪奢な装飾が施されており、一つ一つがとても細かいので、ぐっと惹き込まれる魅力を放っています。
本殿建物の壁は白が基調色となっており、そこに金、青、赤、緑など色とりどりの模様が描かれ、バリヒンドゥーの世界観が表されています。
・聖なる泉
寺院の名前の由来になっている聖なる泉は本殿の隣にあり、湧き水が湛えられている池はしっかりとした石組みで囲われています。池の水はとても綺麗で、適度に水草が生えており丁寧に手入れがされていることが分かります。
沐浴体験と寺院の歴史深さ
ティルタ・ウンプル寺院はバリ島唯一の沐浴体験が可能な寺院。着替えを持参の上、沐浴の気持ちよさを味わっていただきたいです。
また寺院自体の歴史が長く由緒あるため、寺院の名前の由来である泉はもちろんのこと、割れ門や本殿なども見ごたえたっぷり。他の寺院よりも奥深さを感じられるので、ぜひ訪れてみてください。
<ティルタ・ウンプル寺院の情報>
住所:Jl. Tirta, Manukaya, Tampaksiring, Kabupaten Gianyar, Bali 80552
入場料:15,000インドネシアルピア(約150円)
時間:9時~17時
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