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【モロッコ】多数の映画のロケ地 世界遺産アイト・ベン・ハッドゥ

アイト・ベン・ハッドゥ。中々聞きなれないですが、モロッコ国内に9つある世界遺産の内の1つです。歴史や遺跡が好きな方にとっては見逃せない地で、アフリカ北部の原住民であるベルベル人とも深いつながりがある場所。また、その威容から数多くの映画や海外ドラマのロケ地にもなっています。

今回は、日本ではあまり知られていない、モロッコの世界遺産アイト・ベン・ハッドゥをご紹介します。

関所でもあり要塞でもあった地

モロッコ南部に位置するアイト・ベン・ハッドゥは、ベルベル人が西洋人が入る前の昔から生活の拠点を築いてきた場所。大きな岩山を表面を削って住居にしており、現在も6家族ほどが暮らしています。

この地は元々、アフリカ大陸中央部からくるキャラバンをチェックする、要塞兼関所としての機能がありました。
現在は観光地化されていますが、今も昔も多くの人が訪れる交通の要所になっています。

アイト・ベン・ハッドゥは、要塞としての機能が岩山の頂上にもありました。遠目では分かりませんが、通路や階段が幾筋も表面を走っており、現在は観光客が登ることもできるようになっています。

傾斜の厳しい階段を上ると、約15分ほどで頂上へ。頂上には要塞の名残である、物見のための石造りの小屋跡がポツンと残されています。

付近は低い土地が続いているので、ここを中心に360°見渡せる最高の眺望を楽しめるポイントです。
サンライズ、サンセットをこの頂上から見ることもできるので、天気がよい日は地平線までくっきりと写真におさめることができますよ。

麓から眺めるアイト・ベン・ハッドゥの景観

要塞の麓には30mほどの川幅になる広い川が流れています。雨期にはアトラス山脈からの大量の水が流れ込み、乾季には水量が少なくなって、向こう岸まで歩いて渡ることも可能。川岸からの景観もまた、迫力あるアイト・ベン・ハッドゥを別角度から見られる絶好のポイントです。

アイト・ベン・ハッドゥには、実は門があります。一部崩れている所が歴史の長さを物語っていますね。ここはアイト・ベン・ハッドゥの正門としての役割がありました。モロッコとリマを行きかう人々やキャラバンがこの門をくぐり、中で身辺チェックを受けていたのでしょう。

数々の映画ロケ地にもなった場所

ここアイト・ベン・ハッドゥは、『アラビアのロレンス』『グラディエーター』など数々の映画ロケ地にもなっています。
自然でしか創り得ないダイナミックな地形の上に、人の手が加わることで生まれた絶景。どっしりとした要塞の雰囲気は、映画の中の非現実感を演出するのにぴったりですね。

ボクの好きな海外ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』にも登場。デナーリスという竜を従える女王が解放した、奴隷の街ユンカイがこのアイト・ベン・ハッドゥのようです。

そして、アイト・ベン・ハッドゥ内には洞穴のような部屋がいくつもあり、その中にロケ時の写真が展示されている部屋も。ハリウッドのスーパースターがこの地を訪れた写真もあり、映画好きは興奮すること間違いなしです。

自然と人造の絶妙なハーモニーを見せる世界遺産

アイト・ベン・ハッドゥは前記の通り、自然の岩山に人の手が加わって住居ができたり、要塞化していった場所。自然の造形美に当時の人の感性が混じることで、唯一無二の景観になっています。

また近年では数々の映画のロケ地にもなっていることもあり、観光地としても注目を集める場所になっており、特に海を挟んで隣国のスペインからの観光客が多い地でした。

周囲にはホテルもあるので、サンライズやサンセットなどを頂上から見るのもいいですよ。アイト・ベン・ハッドゥ抜きにモロッコ観光は語れない!というくらい、マストなスポットです。

[アイト・ベン・ハッドゥの情報]
住所:Ait ben Haddou, Ouarzazate 45000
アクセス:フェズからバスで約7時間

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