マレーシアと聞いて、どんなイメージを持つだろうか?
「汚い」「後進国」などというイメージをお持ちだったら、すぐに改めた方が良いだろう。近年のマレーシアは首都のクアラルンプールを中心に、とてつもなく発展が目覚ましい。
発展の土台となっているのは、ひとえにマレーシアの懐の深さだろう。
マレー半島という土地柄もあるのだろうが、マレーシアとインドネシアの間に横たわるマラッカ海峡は、マレーシアという国が出来上がる前から交易の中心になっていた。ヨーロッパやインド方面と日本、中国などのアジア方面の船舶が行き来し、様々な文化が交流する土壌が出来上がったのだ。その結果、異文化を受け入れてミックスする寛容さが育まれてきたのだろう。
そして、経済が発展してくるとともに、マレーシアは観光地としても世界から注目を集め始めた。
クアラルンプールにはペトロナスツインタワーに代表されるように、近代的なビルが次々と建設され、郊外ではペナン島などのビーチリゾートが観光を盛り立てている。アジア各国はもちろん、欧米、オセアニアからの観光客も年々増加して、マレーシア国内はとても賑やかだ。
料理もマレー料理、中華、日本食、韓国料理、欧米のファーストフード。。。あげたらキリがないが、日本と同様バリエーション豊か。しかも、クオリティ面も他のアジア諸国より高く、グルメな日本人も納得の味を楽しめるだろう。
イスラム教徒が約6割を占めているので、ハラル(イスラム教徒用の食事)の表記もしっかりしているのも特徴だ。
今後、アジアを牽引する国の一つになってくるだろうマレーシア。
発展している正にその瞬間を見られるのは、とても貴重な体験だ。実際に訪れてみて、ぜひその熱を心と身体で感じて欲しい。
高層ビル群とイスラムの雰囲気がミックスした街
ペトロナスツインタワー
クアラルンプールの象徴的な建物である、ペトロナスツインタワー。452m、88階建ては、ツインタワーとしては世界一の高さを誇る。また外観が美しく、イスラムのモスクをモチーフとした尖塔は、多くの人を魅了している。
下層階は「スリアKLCC」という商業施設となっており、ハイブランドから現地のローカルブランドのお店、スーパーやフードコート、映画館、レストランなど多くの機能を備えている。また地元の方から観光客まで多種多様な人が訪れ、昼間から人が溢れる活気のあるスポットになっている。
このツインタワーは、昼と夜で異なる二つの顔を持つ。
昼間にオススメなのは、ツインタワーの展望台からの眺めだ。地上41,42階、地上170mに、タワー間を結ぶスカイブリッジは正に空中回廊。60mあるスカイブリッジは3面ガラス張りで、恐怖感が高まる。
そして、地上86階、370mの超高層展望デッキは最大の見所だ。KLの街を遠くまで見ることができるのはもちろん、まだまだ発展途上の街を、ジオラマのように見渡すことができるスポットだ。
KLで最も良い眺望を堪能できるので、ぜひ昇って素晴らしい景色を堪能して欲しい。
夜はタワーを外から鑑賞するのがオススメ。形の美しい2つのタワーが、室内の明かりで夜空にくっきり浮かびあがる様は必見だ。特にライトアップされた噴水が見られる、KLCCパークからの眺めが最高。美しい噴水と公園のしっとりした雰囲気の中で、豊かな時間を過ごせるだろう。
地元の方、観光客の定番デートスポットにもなっているので、ぜひ意中の異性と訪れてみて欲しい。
ピンクの装飾が珍しい プトラ・モスク
クアラルンプールと国際空港の中間地点。プトラジャヤという計画的に作られた街に、一際美しい建築物が存在する。人工湖に浮かんで見えるピンク色のモスクは、この世の楽園のようで現実離れしている外観が特徴的だ。
アラベスク模様が施されたドームと、高さ100mを超すミナレット。モスクの象徴が来訪者を迎え入れてくれる。
そして、美しいのは外観だけではない。15000人以上を収容できると言われている、内部の礼拝堂も特別美しいのだ。
内側の壁や柱、床に敷かれた絨毯から天井のドームまで、あらゆる場所がピンク色に染まっている。これまで見たことのない光景に、誰もが息を呑み感動を味わうだろう。
ただし、礼拝者でない観光客が入れるのは、入り口から10mほど。残念ながら内部全体を詳細に見ることはできない。
また、モスクの外にも楽しめる施設がたくさんある。フードコートやお土産屋さんは、モスク見学のあとに立ち寄りたい場所。さらにモスクを楽し見たい場合は、クルーズがおすすめだ。
人工湖のクルーズは、湖の上からモスクの全景を見られる唯一のアトラクション。湖にピンクのモスクが浮かぶ幻想的な風景は必見だ。