日本から約7時間。マレー半島の先端に東京23区ほどの大きさの近代国家が存在する。国土も狭く元々は資源が全くない国であったが、今や世界中から観光客の押し寄せる注目の国となっている。
なぜここまで注目されるようになったのか?
それは資源がないので、金融や観光で国を発展させようとした偉大な先人が意思決定をしたからだ。税金を下げた結果、企業がこぞって支店を構えビジネスマンが多く滞在するようになった。
また、観光のために数々のホテルやカジノの開発、オープンを行ったのも大きい。特にベイエリアやセントーサ島を目的に観光客が多く来訪する。屋上に船の形をしたインフィニティプールを戴いたホテルを、あなたも一度はメディア等で見たことがあるだろう。その時、衝撃と共にワクワクした感情を抱いたかもしれない。世界中の人も同じようにその感動を体験したくて押し寄せるのだ。
そして、シンガポールの魅力は発展した都市やエンターテインメントだけではない。金融街、ベイエリアから少し離れると、少し寂れた東南アジア感溢れる人間くさい生活も見られるのだ。洗練された部分とは真反対のスリリングな体験をしたい人にもおすすめ。街歩きだけで満たされることだろう。
振り幅の大きい両極端の雰囲気を持つシンガポール。何度訪れても飽きの来ない多面的な都市国家を、あなたにもぜひ味わって欲しい。
ベイエリア
シンガポールの中心 エンタメ、カジノ、金融、ナイトスポットの集まる街
シンガポールの中でも発展著しいのがベイエリア。金融街をはじめ、マリーナベイ・サンズを代表とする数々の有名ホテルや、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイのようなエンターテインメントの最先端を誇る施設が集中している。
カジノに興じるのもいいだろう。あなたはこのエンタメの園で、どんな体験を望むだろうか。
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ
ここは一体どこなのだろう?巨大な敷地の中に、高さ数十メートルもある人工ツリーがいくつも林立している。植物園なのだが、見たこともない景色はSF映画の近未来の世界に迷い込んだようだ。
一番目を引くスーパーツリーは上ることもでき、地上20mからの景色は壮観。空中を散歩している感覚が斬新なので、是非とも味わって欲しい。
そしてこの植物園で最も見るべきは、夜に行われるガーデンラプソディー。音楽に合わせてスーパーツリーのライティングが刻々と変化する姿は、植物園全体が生きているかのようだ。何回見ても飽きがこないので、毎夜ここに足が向かってしまう。
クラウドフォレスト
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの敷地の一角に、ドーム状の不思議な施設が存在する。扉をくぐり中に入ると、冷んやりとした空気と共に目に飛び込んでくる巨大な滝。人口の巨大滝からはとめどなく水が流れ落ち、涼しさを演出するのに一役買っている。
そしてこのドームの中には世界の全ての気候が再現されいてる。熱帯の植物からサバンナ気候まで幅広く再現され、シンガポールでは見られない植物が数多くあり目移りしてしまう。また、空中に浮いている回廊を進むのは楽しくもあるが、地上からの高さに緊張してしまう。
こんな破格な植物園は初めてだ。おそらく世界の他のどこにもないだろう。シンガポールに訪れた際には、必ず訪れるべき場所の一つだ。
SPECTRA
ガーデンラプソディーの他に、もう一つ無料で楽しめる光のショーがある。それがSPECTRA。2017年まで上演されていた、WONDER FULLより引き継がれた壮大な物語と美しいライティングは、さらに見るものを魅了するショーに昇華されている。
シンガポールの摩天楼が目の前に広がるマリーナベイを背景に、踊っているかのような噴水に映し出されるライトアートが印象的だ。次々と変化する光の物語に瞬きすることも忘れてしまうだろう。
こちらも毎日夜に2回上演されている。無料で楽しめるので、ガーデンラプソディーとエンターテイメントのハシゴを楽しんでみてはいかがだろうか。
マーライオン広場
世界三大がっかり観光地の一つ、マーライオン。誰がそのようなことを言ったのか分からないが、反論したいほど素晴らしい場所だ。なぜならば、景観が美しく他の観光地と遜色ないくらいフォトジェニックなスポットなのだ。
ただし、普通にマーライオンを写真に収めるだけではがっかりスポットになってしまうだろう。対岸に見えるマリーナベイ・サンズを、枠に一緒に入れる構図だととても映える。特に夜景が素晴らしい。プロジェクションマッピングに飾られた、カラフルなマーライオンの可愛らしさを感じてみて欲しい。
オーチャード
街歩きだけでも楽しめる 高級店から庶民店まで揃うショッピング街
高級店から庶民的なお店まで、幅広く軒を連ねているのがオーチャード。日本の銀座のような位置付けのエリアだ。
ショッピングを楽しみたいのであれば、この界隈で何でも揃ってしまう。ハイブランドはもちろんのこと、レストランも高級店から庶民的なホーカーズを備え、日系のスーパーやデパートがあるのも日本人観光客には嬉しい。
多くのショッピングセンターがあるので、あっという間に時が流れてしまう、恐ろしい場所だ。。。
オーチャードロード
オーチャードのメイン通りは、両サイドに有名デパートがいくつも並んでいる。日本の高島屋もその一つだ。どのデパートも日本の百貨店と作りはあまり変わらない。貴金属やコスメ、アパレルのショップがお客を待っている。
またデパ地下もあり、お惣菜やスイーツ、パンなど、これまた日本のデパートのようだ。スーパーを備えているデパートもあり、シンガポールならではのお土産を手に入れられるので、ばらまき用のお土産を買うのにうってつけだ。
スコールの多いシンガポールなので、運悪く降られてしまった時はデパートの中や、地下街に退避もできる何かと便利なエリアだ。
シンガポール国立博物館
シンガポールに訪れる方にオススメしたい場所のトップ3に入るのが、オーチャードからMRTで2駅のドビー・ゴートにあるシンガポール国立博物館だ。威厳のある外観でインテリジェンスな雰囲気が伝わってくる。
中の展示も示唆に富む素晴らしい作りとなっている。1階と2階に分かれており、13世紀以降のシンガポールの歴史を紹介している。展示テーマは1.入植以前の時代、2.イギリスの入植時代、3.日本統治時代、4.独立後の時代の4つ。
中でも特に印象的なのは日本統治時代の展示エリアだ。日本軍がマレー半島の北から侵略してくる様が克明に描かれ、日本人として心が痛む。海外から日本を観る視点というのは、日本で生活しているとほとんど意識することがない。
他の国からどう思われているか、というのを実際に現地で肌を通して感じられるのはとても貴重なことだ。重いテーマではあるが、絶対に見る価値のある博物館だ。
アクセス
■フライト
羽田、成田、名古屋、関西、福岡から毎日直行便が出ています。
シンガポールまでは約7時間のフライトになります。