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日本最東端の最高峰 栃木県・赤薙山→女峰山登山の魅力

登山に適した山々に囲まれた関東平野。高尾山など初心者向けで登りやすく、かつ景色も素晴らしい山々に恵まれています。
そして、東京から日帰りで行けて、中級者でも登りがいのある山でおすすめなのが栃木県の女峰山。日光三山の一つで、女峰山より東にはこれより高い山は日本にはありません。
今回は登山愛好家の中でも楽しめる女峰山を、霧降高原からの登山ルートからご紹介します。

登山口と最初の難関・1445段の天空回廊

女峰山の魅力は、登山道から見られる雄大な景色と、アップダウンが連続し、切り立った尾根が危険度を上げる登り甲斐。女峰山はそれらを備えた名山です。
日光三剣の一つとして知られる、剣のように鋭く尖った尾根の鋭さを持つ女峰山は登山者の憧れといってもよいでしょう。。

女峰山の登山ルートは3つありますが、どのコースも標準で往復8時間以上掛かるロングルート。その中でも一般的なルートが、霧降高原から入山するルートです。

入山後すぐに登山者を迎える、どこまでも空に伸びてる階段。全1445段もあり、中々見えてこない頂上に、早々に音を上げる登山者も少なくありません。
そんな険しさの一方、周囲に目を向けてみると名物の一つであるキスゲの青さが疲れを癒してくれます。この群生するキスゲを目当てに訪れる登山者も多くいるほどの見どころになっています。

登山最初の難関である、この天空回廊。先を見上げると、終点の見えない階段に気持ちが折れそうになってきます。脇道には展望台が点々と設けられているので、そこで休憩するもよし。

階段を登りきると、晴れていれば1445段の道程が一望可能。目の前に広がる日光の山々が壮大なパノラマを描き、足腰に溜まった疲れを吹き飛ばしてくれます。

修験道のお社を構える赤薙山

標高1582mの展望台までは階段が整備されており、平らな地面を昇るため負担はまだ少なめ。しかし、展望台から先はむき出しの土と根っこ、こぶし大の石が行く手を困難なものとしています。
展望台から少し昇ると、標高1601mの小丸山に到達。行く先を見てみると、急峻な斜面が切り立っているのが分かると思います。

目指す赤薙山の山頂は、写真奥に見える頭一つ出っ張っている山の上。
一見近いようにも見て取れますが、この写真の場所からは40分ほど掛かるくらい遠い場所に。登るにつれて道無き道となり、腰の高さほどもある段差を登っていくので、一気にハードな登山になってきます。

道無き道を突き進み、手も使いながら急な勾配を登ると少し平坦な場所が出現。さらに進むと、開けた場所に目的である「赤薙山 2010m」の立て看板と鳥居が見えてきます。

この場所には今登ってきた赤薙山を御神体とする、赤薙山神社のお社が鎮座しています。女峰山のすぐ隣の山であるため、昔から修験道の場として奉られてきた場所となっています。

大パノラマの絶景 一里ヶ曽根

赤薙山山頂を越えると、緩やかな傾斜が長く続くポイントに。とは言っても、木々が生い茂りはっきりとした登山道が確認できないところが難易度高め。
また、傾斜は緩くとも尾根の両側が切り立っており、滑落した場合は命の危険もありそうです。

途中、赤薙山神社の奥社跡を通過。元々は、お社が建っていたそうですが、今はぽっかりとした空間が広がっているだけ。険しい場所ゆえ、一度朽ちてしまったお社の再建は難しかったのかもしれません。
ここでようやく全行程の約半分。まだまだ先は長いです。

また緩やかな傾斜を進むと、視界が一気に開けて一里ヶ曽根に到着。ガスの中でも見晴らしの良い感動的なパノラマが見られ、ガスの切れ間からは遠くの山々を望める絶景が楽しめます。
また、季節によってはトンボが乱れ飛ぶ幻想的な光景も見られますよ。

2483mの女峰山山頂

見晴らしのよい一里ヶ曽根を越えると、さらに道が険しく急に。大きな石が無数に転がる勾配や、岩がむき出しのほぼ垂直の斜面を登っていくことになります。
この辺りは足を一つ滑らせると命に関わるので、特に注意が必要となる場所です。

険しい鎖場を乗り越えると、そこには一気に疲れを吹き飛ばす大パノラマ。
女峰山より東に高い山は日本にはありませんので、見える山々が全て視線の下。山頂までもう少し、ということもあり元気をもらえるポイントです。

霧降高原駐車場より登り続けること約4時間。高低差1138mの先には、想像以上の景色が広がっています。標高が高いので息も切れ、段差のある岩場を何度も踏み越えて来たので、もう体はボロボロ。
しかし、自分が雲の上にいる感覚は、何ものにも変えがたい経験。心の底から湧き上がってくる満足感に、満たされてはいかがでしょうか。

[女峰山の基本情報]
住所:栃木県日光市女峰山

【登山ログ】
霧降高原(次のポイントまで30分)→ 小丸山(55分)→ 赤薙山(55分)→ 赤薙奥社跡(50分)→ 一里ヶ曽根(1時間)→ 女峰山
休憩込み、往路4時間10分。復路3時間50分。往復トータルで8時間。
※ボクが登ってかかった時間ですので、あくまで目安としてください。個人差があります。

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