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東南アジア最大の湖 百万人が水上で暮らすカンボジアのトンレサップ湖

カンボジアの中央やや西寄りに位置するトンレサップ湖。クメール語で「巨大な淡水湖と川」という意味になりますが、その面積は想像以上に巨大。乾季でさえも琵琶湖の4倍、雨季になると20倍以上の大きさに膨れ上がります。
また正確な人口は不明なものの、湖上に家を建てて百万人以上が湖上で生活を営む、生活に密着した場所でもあります。

本記事では、観光と生活の両面に根ざした、東南アジア最大の湖をご紹介します。

湖の入り口となるトンレサップ川

トンレサップ湖の形はひょうたん型をしており、南北に伸びて水を湛えています。湖の北端は、アンコール・ワットのあるシェムリアップから車で約30分ほど。
そして湖の観光は、小さいボートを使ったクルーズが一般的となっています。クルーズ船が出発する港には、たくさんの船が繋留されており、湖にも関わらず海の港のような雰囲気となっています。

ボートに乗り大きな港を出発すると、一転、川幅はすぐに狭くなります。ボートが2隻ほどしかすれ違うことができない幅となり、向かってくる船とすれ違う時は、かなりヒヤヒヤ。
船によりますが、舳先に乗せてくれることもあるので、運がよければエキサイティングな船旅を楽しむことができます。

写真は乾季から雨季に切り替わる、4月上旬。まだ水面が比較的浅い時期ですが、雨季の最盛期にはさらに4~5mも深くなるのだそう。そのために岸にある祖先を奉る祠なども、雨季の一時期は水の中に沈んでしまいます。
また、岸辺に家を建てている住人も、雨季は湖上の家で漁撈で生計を立てています。

湖上での集団生活

港から20分ほどボートで川を下ると、狭い川幅から今度は逆に一気に広がる瞬間が訪れます。そう、トンレサップ湖に入った瞬間です。
ほどなくして、水面にポツポツと浮かぶ集落の屋根が。実際に人々が生活を営んでいる、水に浮かぶ家々を間近で見ることができます。

湖上の集落にはスーパーや病院などもあり、一つの町として機能をしています。
写真はトンレサップ湖に浮かぶ小学校。子供の安全のためか、比較的しっかりと造られており、かつ新しさを感じますね。
子供達は手漕ぎのボートでこの学校に通ったり、嘘のようですが、一寸法師のようなタライで通う子もいます。

普段陸上で暮らしている私たちには、想像し難い湖上の生活。100万人以上が暮らしているとも言われ、住民の多くは湖で獲れる淡水魚を主食としています。また、獲れた魚を都市部で売って、生活費を得ています。

そして、多くの人が住むトンレサップ湖には数々の問題も存在します。
湖上に住む方の多くが無国籍者。貧しいカンボジア人の他にも、戦争から逃れてきたベトナム人が暮らしているのだそうです。
そんな話を聞くと、観光地というだけではない、現地の方の切実な暮らしを考えさせられます。

観光客向けの道の駅

トンレサップ湖には、観光者向けに道の駅のような施設が存在します。施設内にはお土産屋さんをはじめ、レストランなど様々なお店が。
バラエティーに富んでおり、日本では見ることのできないお土産を売っているお店もあるので、楽しくお買い物ができると思います。

こちらはワニの生け簀。夜行性のためか、昼間のワニは死んだように微動だにしません。エサやりの体験ができる所もあるので、ワニが食いつくかどうか分かりませんが、勇気があれば試してみるのもいいかもしれませんね。
その他にも、大きなニシキヘビを首に巻きつける体験もでき、一種のテーマパークのよう。ニシキヘビは大人しく、噛む事もないのでオススメです!

観光地の現実

トンレサップ湖での観光客に見せる部分と、実際に湖上生活を送る現地の部分とのコントラストは実感いただけましたか?湖上でたくましく生きる現地の方の生命力を感じると共に、観光客相手の商売魂溢れるたくましさも感じられることと思います。

シェムリアップから半日もあれば観光ができてしまうので、ぜひ予定の一コマとして組んでみてください。

[トンレサップ湖の情報]
住所:Tonle Sap Lake Cambodia
アクセス:シェムリアップのオールドマーケットから車で約25分

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