後ろから、一台車がやってくる。
通った後は、火山灰が舞い上がり埃っぽくなく。
これは吸ってはいけないやつだな。。。
長い坂道を上ること10分超。
ようやくブサキ寺院の入り口に到着だ。
バリの寺院に特徴的な、割れ門がボクらを出迎えてくれる。
門をくぐるとすぐに表れるのは、広場。
芝生が広がっているが、特に何もない空間だ。
「ブサキ寺院には毎年のお祭りがあります。あとは50年、100年など節目に大きなお祭りを開いています」
へぇー、さすがバリ一の寺院だ。
節目節目で、住民が盛大にお祭りを開くらしい。
この広場は、そういう時の集まりのための広場なのかな。
奥へ進むと、寺院の本殿へと続く階段がある。
何メートルあるんだろ?ずいぶんと高い。
「この先は一般の人はいけません。お祈りする人しか入れないです」
え?そうなの?
欧米人の一行は階段上ってるけど。
そんな一行を横目に、ボクらはジュウさんの先導で寺院脇の道へ。
かなり細い道で、人が2人すれ違うのがやっとだ。
細道は上り坂となっていて、左はブサキ寺院の本殿。右側はまた別の寺院がたくさんある。
こっちの右側のも寺院ですか?
「そうです。バリヒンドゥーには4つの階級があります。ブラフマン、クシャトリア、ウェシア、スードラ」
「その階級によって、お参りするお寺が違います。最初は自分の階級のお寺、次にブサキにお参りします」
ほぉ。
バリヒンドゥーにはそんなしきたりがあるのか。
宗教というのは、外から見ると意外に大変そうだ。
「あと、バリでは言葉が2種類あります。インドネシア語とバリ語。バリ語は文化を残すために、学校で習います」
道の途中にある石碑を指して、ジュウさんが教えてくれる。
少数言語はどこも同じような感じだね。
ハワイでもハワイ語を無くさないために、小学校などで授業がある。
日常会話で使わない言葉は、時が経つにつれてどんどん忘れられてしまう。
でも、昔から続く文化だから、皆忘れないようにしているんだね。
さらに先に進み、少しずつ上に登っていく。
最奥は高台になっており、来た方を振り返ってみると絶景が。
おぉ、すごい。
寺院の塔がいくつも立っているのが見え、さらに先にはバリ島の町。
こうしてみると、標高が高いところまで登ってきたんだな、と実感する。
そして山の中腹なので、地上よりも涼しい。
気持ちいい風が、下から吹き上げてくる。
これはいい眺め、壮観だ。
ちょっとこの辺見てきますね。
ジュウさんに告げ、高台に並ぶお土産屋さんをサラッと探検。
風鈴が軒先に釣られ、涼を感じる。
お待たせしましたー。行きましょ。
来た時とは別の道を歩いていく。
今度は下り坂だ。
左右の寺院を覗きつつ、ゆっくりと下る。
一番下まで戻ったので、思い切ってジュウさんに尋ねてみようか。
この階段、上の方まで上ってもいいですか?
「はい、大丈夫ですよ。けれど中には入れません」
了解!上れれば十分。
かなり角度の急な階段を上っていく。
今は誰も上っていないので、写真を撮るには絶好のタイミングだ。
サクッと、ほぼ頂上に到着。
すると、門番の様な人にこの先は入れない、というようなことを言われる。
はいはい、分かってます。
頂上に設けられた割れ門の前でストップし、それ以上は近づかないようにする。
ここからの景色もすごいな。
そしてこの急な階段。
少し階段を降り、改めて上の方、割れ門を撮ろうとするも、門番の人が邪魔だ。
カメラを向けてるのを察して、ちょっとどいて欲しいのだけど。。。
中々どいてくれない。
2分くらいして、やっと門の奥の方へ行ってくれた。
よし、今のうちにたくさん撮っておこう!
何枚も連射して、割れ門の写真を撮る。
ふぅ、こんなものかな。
下の方にも人がいて写真を撮りたそうなので、ボクは降りよう。
階段を降り、ブサキ寺院を後にする。
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