Wi-Fiの繋がるスミニャックスクエアに戻り、再度Grabのアプリを開く。
っつ。
繋がらなかったせいか、さっきの予約がキャンセルにされている。
もう一回、別の予約を入れるか。
出発地点と目的地を入力して、再度「Book」する。
先ほどとは異なるドライバーが表示される。
この人にしてみよう。
アプリを色々いじってみる。
お、これって予約したタクシーの現在位置じゃないか?
地図の中に、タクシーを示すピンが立っていて、あと3分後に到着、と書いてある。
さっきもこの機能でタクシーの位置を把握していれば、迷わなかったかもしれない。
と思いながらロータリーに入ってくる車のナンバーを1台1台確認していく。
う、やばっ!
この車は最初に予約した車だ。
キャンセルされてたのに来たのか?
ドライバーはこちらの方を見て、乗客、つまりボクを探しているようだ。
不自然にならない様に、意図的に視線を外し遠くの方を見つめる。
車はロータリーを抜け、そのままどっかに行ってくれた。
はぁ、緊張したなぁ。
もう別のタクシーを予約していたので、捕まっていたらまずいことになってたかも。
目を凝らして、ナンバーをよく確認していく。
あ、あれだ!
おーい、運転しているドライバーに向かって手を振る。
ドライバーと目が合い、軽く手を挙げてくれた。
どうやらこちらに気づいたみたいだ。
タクシーに向かっていく。
車が停まり、ドライバーが出てきてくれた。
キャリーをトランクに入れてくれ、いざ出発。
Go to Airport please.
分かっていると思うけど、一応行き先を伝える。
スミニャックスクエアを出て、東側、サンセットストリートへ向かって走る。
お、あれは泊まろうか迷っていた、アイズスミニャックというホテル。
新しめのホテルで、ヴィラ型のホテルが多いこの辺りには珍しく、西洋型のホテルだ。
そして立地がいいんだよね。
近くにたくさんのレストランやモールがある。
夜遅くまで遊んでいても、すぐにホテルまで戻れそうだ。
サンセットストリートに入ると、その後はずっと南下。
空港方面に続く大通りに入ったところで、さらにスピードアップ。
出発から約30分ほどで空港に到着だ。
空港に入るためのゲートで、タクシーが一時停車する。
「お金かかるけど、ゲートの先に行っていい?」
ドライバーが聞いてくる。
いいですよー。
。。。はっ!
ヤバい!!現金ほとんど持ってなかったんだ。
このゲート通過するのに、いくら掛かるんだろう。
9kルピアしかないので、最悪足りない可能性がある。
ってか足りないだろ、コレ。。。
まずったぁ。
ドキドキしながら、タクシーは出発口の送迎ポイントに到着。
ゲートはいくら?
「6kルピア」
あっぶねーー。セーフだ。
はぁ、よかった。本当に安心したよ。
6kルピアをドライバーに渡し、お礼を伝える。
うし、それじゃ空港に入ろうか。
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