荒神谷遺跡の博物館を出ると、外の様子はとんでもないことになっていた。
激しい雨が地面を叩きつけている。
車を近くに持ってきておいて良かったぁ。
急いで車に乗り込む。
。。。マジか。
雨だと思っていたけれど、雹じゃん!
さっきまで少し晴れ間が出ていたと思ったのに、今度は雹。
今日は朝から天気がコロコロ変わる日だなぁ。
視界が晴れるまで車の中で待機。
数分すると、雹は止み雨も弱くなってきた。
うし、行こう。
次に向かうのは加茂岩倉遺跡だ。
こっちの遺跡は銅鐸が有名。一ヶ所から出た数としては全国最多の39個!
荒神谷遺跡からは直線距離で3kmくらいしか離れていないのだそうだ。
しかし周りはほぼ山なので、遠回りをして加茂岩倉遺跡には行かなくてはならない。
出雲ロマン街道をぐるっと周り加茂岩倉遺跡の駐車場に到着。
すごいのどかな風景だ。
山と水田。そしてちょっと似つかわしくない、高速道路の高架。
さて行くか。
遺跡まではここから800mあるらしい。歩くのが大変だ。
比較的整備されている緩やかな上り道を進む。
500m以上は来たかな。
どうやらこの階段の上に出土した場所があるみたい。
おぉっ!すごい!
まさに出土ポイントだ。
レプリカの銅鐸で発見当時の様子そのままに再現されている。
銅鐸は点々とあるけれど、それぞれはそれ程離れてはいない。5mくらいか。
これは発見したら興奮するだろうなぁ。
一通り発見現場を確認し、先へ進む。
この辺り一帶は山の中の谷っぽい部分になっていて、遊歩道が設けられている。
その遊歩道を歩きながら、遺跡現場を観察。
4月の中旬だけれど、今の時期は緑が映えていい景色だ。
やっぱり日が出てくると全然違う風景になる。
お、道路の上に何か橋のようなものが見える。行ってみよう。
中に入ると、そこはちょっとした展示室。
銅鐸のレプリカや写真などがズラッと並んでいる。
「いらっしゃいませ」
あ、どうもこんにちは。
奥の方から、ここの管理人さんのような方が出てくる。
「銅鐸や発掘当時の様子をまとめたビデオがあるんですけど、見ますか?だいたい10分くらいです」
10分か。見てみよう。
ではお願いします。
かなり昔に作られたっぽいビデオを見る。
と、管理人さんがお茶を出してくれた。
すいません、ありがとうございます。
「学者さんの方ですか?」
いえいえ!ただの旅行と歴史が好きなだけです。
「そうなんですね。カメラで一生懸命撮ってたから、若い学者さんかと思いましたよ」
そんな恐縮です。
滅多に人も訪れないのか、管理人さんとこの遺跡のことなどについて話し込む。
これは教科書でも見たことのある、三角縁神獣鏡のレプリカだ。
中国の魏から卑弥呼あてに送られた鏡と言われている。
大阪の方でも出土したみたいなのだけど、この出雲でも出土しているみたい。
「この鏡は神原神社古墳という所から出たんですよ。このすぐ裏何ですけど、今は神社自体が移設されて別の場所にあります」
へぇ、こんな近くから銅鐸や鏡みたいなものが一気に出てきたのか。
そしたら、この辺はまだまだたくさん貴重なものが埋まっているでしょうね。
「えぇ、必ずあると思いますよ」
本当に興味は尽きないけれど、そろそろ行くか。
すいません、お話しありがとうございました。
「はい、では気をつけて」
加茂岩倉遺跡ガイダンスを後にして、駐車場へ。
いいお話しをたっぷり聞けたな。
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