はぁ、はぁ。
傾斜がキツイ。
自分の腰ほどの高さのある岩を、手も使いながら一気に登る。
こりゃ明日は足だけじゃなくて、腕も筋肉痛だな。。。
傾斜のキツイ山を登る時は、腕はそんなに使わないほうがいい。
なぜなら、腕の筋肉は足に比べたらそんなに大きくないからだ。
いくら腕で頑張って登ろうとしても、足の数分の1の力にしかならない。
なら、足をよく使った方が効率的だ。
何回も登ってくると、こういう所がだんだん慣れてくる。
おっと。
急に視界が開けた。
やっと頂上の剣ヶ峰だ!
ようやく辿り着いた。
頬を撫でる風が、熱くなった顔面を冷やしてくれる。
なぜか景色より先に、登る大変さから解放されたことの方に気持ちが行ってしまったな。
頂上のスペースはどれほどだろう?
10畳くらいかな。
そんな狭いスペースに、小さいお社と鳥居と立て札。
でも、ほとんど何もなにからこそ、気持ちいい。
自分以外には3人。
岩に座って休憩している人。
違う岩でご飯を頬張っている人。
鳥居の向こうで景色を満喫している人。
ボクは、剣ヶ峰の一番高い所に立って、
登頂の感動を味わい尽くしている人だ。
もう少し感動を味わう前に、お社で無事に登頂できたことにお礼を言おう。
ケガなく登頂できました。ありがとうございました。
さて、もう少し景色を味わおう。
この辺では一番高い山だから、雲も含めて全てが眼下に見える。
お、鳥居の間からの風景も、面白いな。
鳥居の間から、摩利支天岳の山頂にある観測所が見えるね。
やっぱり諦めないで、剣ヶ峰まで登ってきてよかった。
この感動は登らないと分からないけれど、登ったら100%味わえる。
諦めなかったら絶対にご褒美がもらえるなんて、そうそう無いことだよね?
これだけでも、登山をする価値があると思うよ。
うむむ、もうあまり時間がない。
そろそろ降りないと。
どのくらい山頂にいたかな?
くっ、3分くらいじゃないか!
こんなすぐに下山するのは、初めてだ。
バスが出るまで、あと35分くらい。
けっこうマズイんじゃないか?
下りも気合入れて降りないと。
何か独りタイムトライアルに挑戦してるみたいな気分だよ。
うし、出発!
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