Travel Diary

モロッコ最終日[最終回] 日本へ帰国 モロッコメイトたちとのお別れ

ん?なんか、いい匂いがする。
CAさんがドリンクオーダーを取りに来ているので、どうやらご飯の時間らしい。
それじゃ、ボクはチキンでお願いします。

暫くすると、機内食を運んできてくれる。
お!今回は和食風のメニューだ。

照り焼きチキンやきざみのり付きのうどん、かぼちゃケーキなど、ちょっとワクワクする。
そして、なんと言ってもお米!
10日ぶりのお米だーー。これはテンション上がる♪

それでは、いただきます!

うん、美味しい。
何かホッとする味だー。
久しぶりの白米に、ご飯がどんどん進む。

あっという間に完食し、ご馳走様。
いやー、やっぱり和食だね。骨の髄までしみ込んでいるのが分かったよ。

フライトはまだ全行程の半分ほど。
インド上空だ。

眠気もだいぶ取れたし、映画を見てみようかな。
映画や海外ドラマの一覧を見てみると、一部日本語対応している番組がある。

しかし、どれもイマイチ。惹かれるタイトルはない。
そうだ、PCで作業しよう。
しまってあったPCを取り出し、今回のモロッコの日記の続きを書き始める。

書いているうちに、旅の記憶が鮮明に蘇ってきて、なんか切ない気持ち。
この感情、しっかりと残しておきたいな。

。。。
。。。。。。

お、いい匂いが。
着陸前の最後の機内食の時間だ。

東京の時間では、今は夕方4時くらいかな。
ちょっと早いディナーだ。

最後の食事は卵料理か、何とか料理。聞き取れなかった。
けれど卵を食べたいので、CAさんに卵料理をオーダー。しばらくすると食事が運ばれてくる。

美味しそうだけど、ディナーというよりは軽食プラスαという感じ。
オムレツとマッシュポテトが添えられている。
あとはパンとフレッシュなフルーツだ。

いただきます。
オムレツは、オムレツ自体には味はついていない。
完全に油で卵を炒っただけという感じだ。

フルーツは普通に美味しい。
毎回思うけど、このフルーツもっと欲しいよね。

ご馳走様。
美味しかったよ。

さて、着陸まであと一時間ちょっと。
日本は沖縄に台風がやって来ていて、昨日は沖縄便はほとんど欠航だったようだ。

今日那覇に戻るらしいのだけど、比嘉さん帰れるんかな。。。

飛行機が着陸態勢に入り、雨雲をくぐり抜けて地上へ迫っていく。
窓には、雨筋が横に幾筋も線を引いていく様が、何か面白いな。
これ、ずっと見てしまうね。

と、程なくして成田空港に着陸。
急ブレーキのGが、身体に心地いい。

けど。
けれど!
めっちゃ寂しさがこみあげてくる。

本当にモロッコ旅が終わったのだと、日本の空気を吸って実感する。
嗅ぎなれた、日本の匂い。

搭乗者がぞろぞろとボーディングブリッジを歩いて行く。
その列に乗って進むと、ブリッジを出た所に仲間が数人。

直ぐに全員合流し、ターンテーブルに向かう。
皆疲れもあるのだろうけど、無言というのが感情を表しているみたいだ。
別れの感情が口をついて出てきそうで、何か怖いんだよね。

続々とスーツケースが、コンベアに乗って流れてくる。
けど、ボクらのスーツケースが中々来ない。
最初の方のものは何周もしているのに、ボクらの無くない!?

皆が一瞬ロストバゲージしたかな、と思い始めた矢先、
「あ、来たっ!」
みーのスーツケースを皮切りに、他の皆のも流れ始めてきた。

「ゴメン、うちら関西行きの新幹線の時間があるから、もう行かないと」
「こんなバタバタの別れになってしまって、ゴメンね」
みー、まりのの関西組と、那覇便が出る羽田に向かうため、比嘉さんが先に出てしまうようだ。

寂しいけど、またな!
写真展の準備とかで、また会おう。

皆無事にスーツケースも取り終えて、税関に向かう。
何の問題もなく、全員通過。

「それじゃ、みなさん、今回は集まってくれて本当にありがとう」
こちらこそ、ありがとうございます。
今回の旅は、皆と一緒に行けて本当に楽しかったです。

みな、伊佐さんに感謝の言葉を贈る。

「いやー、そう言って貰えて、本当に嬉しい!このツアーやって良かったよ」
伊佐さんも喜んでくれて、こっちも感動してくる。

10日間モロッコで10人を纏めるのは、本当に大変だったろうに。
伊佐さんが企画してくれて、本当によかったよ。

「まだ写真展があるけど、日程とか細かいことまた連絡するので、その際はよろしくね」
はーい。
ある意味写真展までが、旅という感じがする。
写真展があるから、まだ寂しさも薄いのかな。

「じゃ、こんな感じで、今回は本当にありがとう!」
ありがとういございます。
皆にも本当に感謝!

さて、それじゃ家に帰ろうか。
成田からだと、電車はきついからバスで。

リムジンバスだと家の近くまでノンストップなので、楽ちんだ。

それじゃみんな、本当にありがとね。
また写真展で会おう。

皆と別れてバスへ乗る。
今度のバスは、10日間一緒だった仲間は隣にいない。

また明日から日常が戻ることを思いつつ、意識はまだまだ旅の中、という感覚は面白い感じだ。

今回の旅は、モロッコというちょっとイメージしにくい国で楽しかった。
それと同時に、雑誌の取材というか、帰国後に書く記事を意識をしていた。
そして、旅をしながら仕事をするということを、伊佐さんを間近で見られて、とても勉強になったな。

これまでボクの中で、旅は遊びのような、リフレッシュするものだったけど、旅を仕事にするということの一端が分かったような気がする。
常に訪れた場所や、そこで感じた思いをどうやって伝えようかな、という気持ちを頭の片隅に置いておく感じだ。
ただ無邪気に遊ぶのもいいけど、取材目線で旅をするのも、意外に悪くないと思えたかも。

それは、旅を仕事にする上ではかなり重要になるだろう。
旅に仕事を持ち込んだ時に、楽しめなかったらキツイだけだ。
そうなると、旅もしたくなくなってしまうかもしれない。それだけは、絶対に避けたいな。

よし、帰ったらさっそく今回の旅の記事づくりをしよう。
せっかく雑誌に載せてもらえるんだ。全力を尽くしていいものを書こう。

その先に、また新しい世界が広がっていく気がする。

それじゃ、また世界のどこかで。

【旅程】
[9,10日目]

07:30 起床
08:10 朝食
09:30 出発
12:30 カサブランカ空港到着
15:00 カサブランカ 出発
02:00 カタール(ドーハ)国際空港 到着
05:30 カタール 出発
18:30 成田空港 到着
21:30 自宅 到着

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