外に出てみると、やはり風がすごい。
標高は930mあるらしい。
駐車場から階段を10段ほど上ると、すぐに舗装もされていない土と石ころの転がる大地になる。
周りには視界を遮るものはなく、360°周囲を臨むことができる。
そして正面には悠々と聳える十勝岳。
一際高い名峰の姿がかっこいいなぁ。
たまに登山をするので、十勝岳も登れるのか気になる。
午前中に訪れた旭岳は登山も楽しめる山だ。
今度夏場に北海道に来た時には、登山を楽しむのもいいかもしれない。
足元には多くの石が転がっている。
そして石場に行くと必ずある、数段に積み上げられた石。
河原とかでよく見るけれど、いったいいつ、誰が始めたんだろうね?
この10年、15年くらいで特によく見るようになったと思うけど。
景色が綺麗なので、写真を撮りつつで歩みが遅くなっているのに気づく。
もっと上の方に行ってみよう。
砂利道を登って行くと、ザ・展望台という場所を発見。
おそらく外国人観光客、中国人が「展望台」の石碑の前でずっと写真を撮っていたのだけど、ようやく離れてくれた。
ボクもいいポジションを探しつつ、撮影をする。
よし、こんなものかな。
一通り写真を撮り終えて、駐車場の方へ。
お、ちょうど左後ろの方から傾きかけた太陽。
眼下の景色がキラキラ染まって行く。
この色合いいいね。好きな感じだ。
駐車場に建てられている資料館のような場所でトイレを済ませ、車へと向かう。
お、観光バス。
さっきの中国人たちが乗っているのかな。大型の観光バスが一際存在感を放っている。
おそらく青い池とセットで来ているのだろうな。
さて、車に乗り込み帰路へ。
今日の観光はここまで。
あとは札幌の自宅に戻るだけだ。
青い池の方には戻らず、山道を進み富良野方面へ抜けるようだ。
熊笹が道の両脇に生い茂る、細い山道を進んでいく。
対向車とすれ違うのがやっとの道だ。
あ、キツネ!!
ちょうど緩いカーブの手前で、道路の右前方にキツネが見えた。
対向車が来たせいか、側道の方に少し隠れてしまったみたいだ。
と、少しするとキツネが再び顔を覗かせ、なんと車の方にトコトコ歩いてくる。
なんちゅう表情してんだ。
多分だけど、何か食べ物をもらえると思って近寄ってきたのだろう。
めっちゃもの欲しそうな顔が、キツネちゃんの気持ちを雄弁に語っている。
そんな顔されてもあげるものないんだよなぁ。
ごめんね。
後ろから車も来そうだったので、親が車を走らせる。
まさか山道でこんな出会いがあるとは。
北海道は本当に自然豊かで、野生動物との出会いが結構あるのだと、この旅で感じることが多い。
シマフクロウ やマッコウクジラ、ヒグマも出没するエリアに行ったとはいえ、本当に見られたのだからすごいことだ。
そして、富田ファームなど、観光名所が満載の富良野をドスルーし、一路札幌へ。
ある意味ここで道東、道央の旅は終わりだ。
あとは札幌に戻り、札幌の名所をいくつか回る予定だけれど、自然を感じることはできないかもなぁ。
少し寂しい思いで、窓の外を流れる景色をボーッと眺める時間が切ない。
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