「大株歩道入口」でトロッコ道から右にそれると、今までとは全く異なる道が広がっている。
傾斜がキツい。
これまでの道がピクニックだとしたら、この道は登山レベルだ。
そして道も舗装されたものではなく、大小の石と木の根っこがむき出しになっており、足への負担が大きいんだ。
特に年配の方はツラいのではないだろうか。
足首や膝などの関節にダメージが蓄積されていくだろう。
そして極めつけは雨だ。
少し前から霧雨は降っていたが、いよいよ雨足が強くなってきたな。
さすが屋久島だ。
「1ヶ月に35日雨が降る」と言われるだけある。
転びそうになった時に危険だけれど、折り畳みの傘をさして進むか。
道の両側は深い森だ。
樹齢何百年、千年単位の立派な杉の木が足を運ぶ者を見下ろす。
歓迎してくれているのか、拒んでいるのかはよく分からないけど、気持ちの良い気分になるので、歓迎してくれていると思いたいな。
しかし、こんな豊かな自然に飛行機と船を乗り継ぐだけで行けるなんて、感謝以外ない。
もしボクが半世紀も前に産まれていたら屋久島には来れなかっただろう。
もしかしたら存在自体知らなかったかもしれない。
情報網も交通手段もとてつもなく発展したおかげだね。
お、ちょっと開けた場所が。
急な登り道だったので、少し休憩するか。
他の登山客も同じで思い思いに休んでいる。
ん?アレは!!
今回の旅での「縄文杉」の次に会いたかった杉の木だ。
その名も「ウィルソン株」。
大きな切株なんだけれど、残っている部分が空洞になっていて、その空間は10畳ほどにもなるんだ。
切株の中は思いの他温かい。
雨で冷えた身体には優しい感じだ。
ホント広いな。
これが切株の中なんて信じられないよ。
あとは撮影ポイントを見つけよう。
中をグルリと回ると、、、
あった!
あるポイントから上を見上げると、何とハートの形に見えるんだ。
恋人や夫婦で見れたら、とっても幸せな気持ちになるよね。
くっ、一人で来ている自分が哀しくなってきたよ。。。
さて、足も休ませることが出来たし、そろそろ先に進もう。
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