ウィンホテルのエントランスをくぐると、赤を基調としたロビーが広がる。
リスボアはどちらかというと中華式な感じだけど、ウィンは欧米式の雰囲気だ。
通路にはハイブランドのショップがずらっと並ぶ。
天井のシャンデリアとも相まって、全体がキラキラして眩しい。
ホテルの奥に行ってみよう。
ブランドショップを全スルーし、ホテルの奥、MGMの方へ歩いて行く。
すると、突然広い空間に。
何ここ?
ホールの真ん中には、半球状のものが。
よく見ると、12星座っぽい。
そして天井には、十二支の彫刻が描かれている。
豪華絢爛とは、このことだ。
周囲には人だかりができていて、皆何かを待っているようだ。
多分、ここでもショーがあるのだろう。
ボクも待っていよう。
ちょうど18:30。
音楽と共にまずは天井がパッカリ開いていく。
中から現れたのは、大きなシャンデリア。
シャンデリアが上から降りてくる。
続いて下の球体がパッカリ開く。
中から出てきたのは、キラキラしたツリー。
「吉祥樹」というそうだ。
何だこれ!
全てが想像を超えている。
お金をかけているだけあって、すごい仕掛けだなぁ。
これは感動する。
吉祥樹は周りのライトによって色が変化していく。
その色は、春夏秋冬を表しているみたいだ。
秋の色が表すのは、真っ赤な紅葉かな。
吉祥樹はキラキラ輝きながら、回転している。
すると、カンカンッと甲高い音が鳴り響く。
何だろ?
どうやらお賽銭っぽく、何人かの人が吉祥樹に向かってコインを投げ入れているようだ。
隣にカジノもあるし、ゲン担ぎのような感じなのだろう。
やがて地下から伸びてきた吉祥樹も、天井のシャンデリアも元の通りに引いていく。
これは圧倒されるショーだった。
誰でも見られるので、近くに来たら絶対に見た方がいいね。
マカオを探検していると、街の光と影について、けっこう思うところがある。
光の部分は、もちろんカジノを中心とした、お金が回っているギラギラした部分だ。
お金は人の希望異・欲望で回っている部分が多分にあると思うけど、まさにその象徴がカジノ産業に現れている。
今見たショーなど、究極的には不要なものだけど、それでもお金にものを言わせて造ってしまう。
ホテル側は客寄せのつもりだろうけど、正直このショーを見たいがためだけに来る人が、どれほどいるだろう?
と、疑問に思う部分もあるけれど、ショーには感動がある。
人々を圧倒する体験を提供して、見た人が心を動かされる。
それはお金をかける価値のあるものだと、ボクは思う。
人々を元気にする光の部分だ。
一方で、影の部分もマカオには存在すると感じた。
カジノ産業や観光業の恩恵を受けていない住民が、かなりいる。
街を歩いてみて実感したが、多くの人は慎ましい生活をしている。
お家も数十年前に建てられた、外壁も黒ずんだ古いものだし、着ているものも簡素なものだ。
全部新しくて、ピカピカな最新なものが優れている、そうするべきだという訳ではないけ。
けれど、人間の行動原理からすると、お金が入ると少しは贅沢をして、身綺麗にすると思うのだけれど。
もしかしたら、マカオ民は使えるものは最後まで使う、という文化なのかもしれないが、光の部分とのギャップが大きい。
大きすぎる。
そんな光と影のギャップを感じると、こんなことを考えてしまうんだよね。
こんな感じで考えたことを、何か役立てることはできないだろうか。
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