水納島の海に入ってさっそく。
ビーチから10mくらい進んだ海中に、ボクの目の前にとんでもないものが姿を現した。
うぉぉぉーーー!!
これすごい!こんなの見たことないよ。
本当はめっちゃ叫びたかったけれど、シュノーケルを付けているので本気で叫べないのがもどかしい。
体長が10cm~15cmくらいの銀色のうろこを持った小さな魚が、大群をなしてゆっくりと動いていた。
テレビではギンガメアジのトルネードとか見たことはあったけれど、こういった魚群を生で見たのは初めてだ。
もう興奮がおさまらない。
魚の群れはボクが近づくと形を一瞬で変えて離れていく。
ボクが近づいた部分だけが凹む感じだ。
なのでなるべく身体を動かさず、足だけを少し動かしてゆっくりゆっくりと近づく。
あー、やっぱりダメか。
お魚さん達は一定以上近づくとすぐに離れていってしまう。
この魚群に包まれたかったのだけど、ちょっと難しそうだ。
ヤバい、興奮が止まらない。
そうだ、この姿をGoProで撮らせてもらおう。
いつ沖の方へ消えて行ってしまうか分からないので、早く戻ってこないと。
反転してビーチの方を目指す。
砂浜に上がってベースへ行くと、他の皆はまだ準備中だった。
ちょっと、のんびりしてる場合じゃないですよ!
海の中スゴイことになってるって!
「え?何かスゴイのいた?」
「ウミガメ?」
いやいや、もっとスゴイの。ちょっとGoPro借りてもいいですか?
「いいですよ」
ということで、GoProをお借りして、また急いで魚群の方へ戻る。
早く行かないといなくなっちゃうかも。
まだ同じ場所にいるか?
気持ちが興奮してかなり焦っているな。
シュノーケルを被りなおして、また泳いで魚群のポイントへと向かう。
お、まだいた!
GoProを受け取った時にレクチャーされた通りに、電源をオンにする。
そして録画ボタンを押して、撮影開始だ。
GoProの特徴は映像の綺麗さはもちろんあるのだけど、広角のために視野の広い画を撮ることができるというのもある。
あとはアクションカメラなので、驚異的な手ブレ補正もポイントだ。
ただ、広角レンズは被写体が肉眼よりも小さく映ってしまう。
なのでできるだけ近づかないと、小さい魚は白い点になってしまって何が映っているか分からなくなってしまうんだよね。
少しでもお魚を大きく撮るために、ゆっくりと近づく。
手はGoProを撮るのに固定して、足も方向転換以外は極力動かさない。
うし。いい感じで近づけて撮れてる。
と、魚群の向こう側から先輩の奥さんが突っ切って泳いできたw
モーセの奇跡のように魚群が割れる。
あはは、中々いい画が撮れたぞ!
この映像は今日の夜の上映会の目玉だな。
3分ほどずっとカメラを回しっぱなしだ。
電池やSDカードの容量も気になるし、この辺で止めておこう。
魚の形も崩れてしまって、もう壁のような感じが薄れてきてしまっているしね。
いったんGoProを返しにビーチに戻るか。
と、前方に口の長い細長いお魚を発見。
この魚、宮古島の海にもいたな。どうやらダツという、あまり美味しくないお魚らしい。
ダツを撮っていると、前方から見慣れた姿が。
GoProを貸してくれた先輩だ。
GoProありがとうございました。スゴイの撮れましたよ!まだあっちに魚群いるので、見てきてください。
「じゃあ、ちょっと行ってきますね」
ボクは一旦少しだけ休憩しようかな。
ずっと興奮して泳ぎっぱなしだったので、若干疲れた。
今回はあの魚群を見られただけで満足かも。
水納島にやってきた甲斐があった。
中々見られそうにない現象だと思うので、いきなり遭遇できてラッキーだったな。
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